和田ラヂヲ『120%くつラヂヲ』

靴屋のNAOT公式HPでの連載漫画が単行本化。SKGはブックデザインを担当。
デザインの要素はもちろん連載を完全収録すること。
この他にデザインの可能性はどんなことがあるのか。
遊び心を存分に秘めて向き合いました。

5年間にもおよぶ連載はすべて靴縛りの不条理ギャグ満載です。
「靴と歩んだ5年間」と帯にコピーが添えられます。
和田ラヂヲさんだけでなく、編集者、助川がロックミュージックが好きなこともあり
「歩んだ」ということで、ビートルズ「アビイ・ロード」をモチーフに。
漫画に登場するキャラクターを横断歩道に見立てた道を歩かせます。

帯には足元まで入るようにし、帯を取ると裸足に。
(ビートルズ「アビイ・ロード」のジャケットでポールだけ裸足であることにも謎らえています)

横断歩道と思わしき道は、巨人の靴底。

すべてSKGからラフを描き起こして提案し、和田ラヂヲさんに新規に描き下ろしていただいています。

カバーを外せば、書籍本体の表紙には連載に登場する靴がすべて網羅された「くつ目録」。
登場するくつとの相性がわかる「YES/NOチャート」。 タイトルロゴは靴紐をモチーフに。
92ページのノンブルは靴。 9(く)2(つ)。描き下ろしのNAOTの象徴的な靴を。なお、ノンブルの数字もすべて描き下ろし。

カバーを広げた裏側には「くつすごろく」。「すごろく」はあいうえお作文化し、
「す:すごく/ご:ごうかで/ろ:ろっくな/く:くつ」としました。
それはブーツであると考え、とても長いブーツに。マス目はよく見ていただくと「くつ」と「shoes」の文字が浮かび上がります。
(後にインスタライブなど他の媒体で制作秘話として披露)

漫画のタイトルが『120% くつラヂヲ』ということにあやかり、デザインコンセプトは120%くつ満載とし、デザイン。
この細部へのこだわりがお笑い芸人麒麟・川島の目にとまり、TV番組「アメトーーク」、特集「ギャグ漫画サミット」にて取り上げられました。
すごろくをもしっかり紹介されました。

和田ラヂヲ『120%くつラヂヲ』

Client : ループ舎(奈良)